イベントレポート - Foret

源氏香の優雅な世界 レポート
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風薫る5月10日。京都御苑にある、五摂家の1つ九條家の現存する唯一の建物「拾翠亭」に香道教林坊流「葭風会」の早川光菜先生をお迎えして行われた、優雅なお香遊び「源氏香」体験の模様をレポートします。
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難しくて格式高いイメージがある「香道」ですが、今回はお香遊びという事で講師の早川先生にわかりやすく楽しく解説していただき、最初は緊張気味の皆さんも自然とリラックス。
まずは香木の中で最も高価で高貴な「伽羅」の香りを全員で聞きます。グラム数万円もするという香りに一堂ため息。お茶室の空間が、ひときわ柔らかな香りに満ちていきます。
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今回行われた「源氏香」とは、5つの香りを「聞いて」、同じ香りの組み合わせ順を当てる遊び。5つの香りの組み合わせ順が全部で52通りあり、その答えを54帖からなる源氏物語の「桐壺」と「夢の浮橋」の2帖を除く52帖の巻名で答える事から「源氏香」というのだそう。
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皆さん真剣な面持ちで香りを聞き、答えを筆で書く姿は絶好のロケーションも相まって、何となく平安貴族の絵巻のよう。
皆さん全員に源氏物語の巻名でお答えいただいた後、いよいよ答え合せです。正解するのは大変難しいと言われていましたが、初めてにもかかわらず、正解の方がいらっしゃいました!
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その後、葵祭りが近いことから、源氏物語の有名な場面、第9帖 「葵」の「車争い」について早川先生に語っていただきました。六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)、葵の上、光源氏の人間模様。女性ならではの細やかな感情を込めた語り口調に、皆さん時間を忘れてうっとり。
そして、お茶と和菓子で歓談。熱田神宮からお取り寄せの、「藤(とう)だんご」は藤壺にちなんで。
ここにも源氏物語へのこだわりがありました。
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あっという間の1時間半でしたが、ご参加いただいた皆様には日頃のお忙しさを忘れ、平安時代に想いを馳せるひとときをお過ごしいただけたのではないでしょうか。


Foretではこれからも皆さんに楽しんでいただけるイベントを多数企画して参ります。今後もふるってご応募下さい。

フクロウ

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