イベントレポート - Foret

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上林春松本店 きき茶の会 レポート

今年も訪れた爽やかな新茶の季節。お茶処宇治で、お茶についての興味深い話を聞きながら、新茶の味わいを楽しむ「きき茶の会」を開催いたしました。その模様をレポートいたします。会場は、豊臣秀吉の時代より連綿と長い歴史を持つ上林家の「宇治・上林記念館」。重厚な雰囲気を漂わせる、歴史的記念物「茶師の長屋門」が迎えてくれました。
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まず、上林社長のご案内で、記念館の中を見学。貴重な展示物をご覧いただきながら、お茶の文化が始まった、安土時代からの歴史を丁寧に語っていただきました。
上林家は、足利三代将軍義満公の手厚い庇護を受け、有力茶師である「御茶師」として栄えました。千利休の点てる茶を造り、秀吉、家康に重用された歴史を持ちます。
その当時から伝わる貴重な宝物、名家に茶を運んだというお茶壺道中の茶壺や、利休をはじめとする茶人から届けられた品物が数多く展示されていて、茶を愛した人々の心が時を超えて語りかけられているようで感動的でした。
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2階の見学を終えて、上林社長が講師を務めるきき茶の会場へ。お茶の種類や特徴を知るということで、直射日光を避けて育てる抹茶や玉露、日の光を浴びた露天園で育てる煎茶、ほうじ茶、番茶などの特徴をご紹介いただきました。次に茶師の仕事について。茶師は、様々な種類の茶葉をブレンドして、その個性を最大限に引き出して美味しいお茶を造り出す職人です。このブレンド作業を「合組」(ごうぐみ)と言うそうです。上林社長が自らブレンドした、2種類のお茶を味わいました。皆さん感じ方はそれぞれですが、2つのお茶の違いがよくわかったようでした。
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そして、玉露を味わいます。ゆっくりと50度くらいに冷ましたお湯で淹れる玉露は格別な味と香り。最後の一滴まで器に注ぎ味わいます。お湯を冷ます間に、お招きした方との会話を楽しむ事もお茶のおもてなしということで、お茶の豊かな文化を少し垣間見た気がしました。自分に合うお茶の見つけ方や、その楽しみ方を伝授いただき、心癒されるひと時でした。上林社長が本日のために特別にブレンドしたお茶をお土産にいただき、とても楽しい一日となりました。

フクロウ

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