イベントレポート - Foret

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建仁寺両足院の半夏生と祇園の紫陽花を訪ねて レポート

6月26日、あいにくの雨模様の中、らくたびさんのご案内で祇園の街歩きに行ってきました。

まずは、風情あふれる白川沿いをそぞろ歩き。明治の頃、白川の両岸には茶屋が建ち並び、川に面した一間が川の上に突き出していて、部屋の中にいても水音を聴くことができたのだとか。しかし、戦中の建物疎開で、多くの文化人にも愛された北側の茶屋は強制撤去されてしまいました。戦後、祇園をこよなく愛した歌人・吉井勇の古希の祝いに、彼が明治の頃の祇園を詠んだ歌を刻んだのが「かにかくに碑」。今でも、毎年11月8日には吉井勇を偲んで、祇園甲部によって「かにかくに祭」がここで行われています。
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▲「かにかくに 祇園はこひし 寐るときも 枕のしたを 水のながるる」 歌碑の発起人には、志賀直哉や谷崎潤一郎、湯川秀樹、堂本印象などが名を連ねています。
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▲八坂女紅場学園の授業予定。舞妓さんや芸妓さんは、数多くの習い事で忙しいのだそう。たしかに、ビッチリ日程が書いてあります。

続いて、花見小路を通って祇園町の南側へ。このあたりも、大正初期の法律改正により四条通でのお茶屋営業が禁止されました。にもかかわらず、かの有名な「一力」さんは今も残っていますよね?なんと、四条通に面していた入口を花見小路側に移設して、「うちは四条通で営業していません」ということにして立ち退きをしのいだのだとか!
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▲確かに四条通側には入口はない「一力」。
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▲こちらが花見小路側の入り口。敷地内のお座敷の向きは、四条通に入口が合った時のままなんだそうです。

その後、情緒あふれる小路を歩きながら「建仁寺」へ。今回のメインスポットでもある、建仁寺の塔頭「両足院」の半夏生の庭を特別拝観しました。両足院は、650年以上の歴史を持つ塔頭で、普段は非公開ですが、座禅イベントやヨガイベントなど、面白い取組みをされている塔頭。この季節は、葉の半分だけ白く“化粧をしたように”色が変わる「半夏生」が見ごろ。街歩きにはあまりうれしくない雨でしたが、雨粒が降り注ぐことで、緑と白の初夏らしい色彩の美しさがより一層際立って、とっても素敵でした!
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▲葉の白くなった部分がまるで花のような半夏生

その後、同じく建仁寺の敷地内にあり、本尊のお使いであるイノシシがいたるところにある「禅居庵」や、この世とあの世の境目「六道之辻」、栄華を誇った平家の本拠地があったエリアにある「六波羅蜜寺」を訪ねた後、商売繁盛の御利益で知られる「恵美須神社」へ。「えべっさん」こと「ゑびす神」は、実は耳が遠いので、しっかりお願いを聞いてもらうためには、一度正面でお参りしたあと、側面に回り、木戸をノックしてもう一度念押しすることが必要なのだとか。
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▲狛犬の代わりに猪、龍の代わりに猪。猪だらけの禅居庵。
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▲通りを境に手前が「あの世」だと聞いて、急いで「この世」側に駆け寄る参加者の皆様(笑)。
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▲あの世とこの世の境では、母親の幽霊が、子どものために夜な夜な買い求めにきたという「幽霊子育飴」が。
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▲六波羅蜜寺で人気だったのは、「銭洗い弁財天」。ここの水で清めた小銭を財布にいれておくとお金が貯まるのだとか。
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▲「やさしくノックしてください」という表示が。みんな必死でお願いに来るので、ドンドン叩きすぎて木戸が壊れることがあったんだそう。

最後は宮川町界隈を歩きながら、京都の8割を焼き尽くした史上最大の火災、「天明の大火」の出火場所だといわれている団栗通で解散。
ツアー中ずっと雨だったものの、雨だからこそ、しっとりとした趣のある京の街を堪能できました。今後も、京都の新たな一面を発見できるらくたびツアーをどんどん企画していきますので、お楽しみに!

フクロウ

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