江戸慶応元年創業、三十三間堂のそばにある京菓子の老舗「七條甘春堂本店」さんで「和菓子作り体験教室」を開催いたしました。体験会場は京情緒漂う茶室「且坐喫茶（しゃざきっさ）」。「まぁ坐ってお茶をおあがりください」という意味だそうです。

まずはじめに、職人さんによるお手本を見学。繊細な手さばきと、熟練の技で、美しい和菓子があっという間に形づくられていきます。お店で見かける馴染み深い和菓子が、職人さんにより一瞬で形作られていくのを間近で見た皆さんは、目を丸くして興味深々です。

それでは実際に和菓子作りに挑戦。まずは、職人さんが下ごしらえしたﾋﾟﾝｸ色の餡でこし餡を丸く包みこみ、手のひらや、指などを上手に使って形を作っていきます。ある程度形が出来たら、ﾍﾗで線を入れて花びらのように飾り模様を描きます。さっきまでの丸いだけの形から、徐々に美しい花へと変わっていきます。最後に黄色い栗の餡の飾りを真ん中に添えれば、一品目の出来上がり。

続いては、目にも鮮やかな黄緑色の餡の和菓子。職人さんから教わった技を実践しながら、皆さんすっかり和菓子作りに夢中です。どうやらﾍﾗの使い方が美しく仕上げるﾎﾟｲﾝﾄらしく、試行錯誤しながらも作品は完成へと近づいていきます。見ていると簡単にできそうな気がしますが、やってみると想像以上に難しく、職人さんのすごさを改めて実感しました。

最後に出来上がった作品を、こちらも自分で淹れたお抹茶と一緒にいただきます。
苦労して作った和菓子のお味はいかがですか？皆さんの笑顔がその美味しさを物語っています。まさに「見て楽しい、食べておいしい」京菓子の文化にふれた一日でした。