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琳派400年記念 尾形光琳の足跡を訪ねて レポート

日本のアート界の今年のキーワードは「琳派400年」。そこで、今回のらくたびプロデュースのツアーでは、琳派のスター・尾形光琳の足跡が残る鞍馬口〜下鴨エリアを歩きました!

はじめに訪れたのは、琳派400年を記念して特別公開中の「生谷家住宅」。生谷家は明治30年代まで「万や」の屋号で青物問屋を営んでいた旧家。主屋は国の登録有形文化財に指定されています。
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▲1階部分には出格子、2階には虫籠窓のある京町家の特徴を備えた生谷家住宅(外観)

ここがなぜ尾形光琳と関係しているかというと、尾形光琳の屋敷内にあったという石「光琳石」を中心に据えた枯山水の庭「光臨の庭」があるから。石の由来である「光琳」と、多くの方にこの庭を訪れてほしいという願いや仏神降臨という意味をこめた命名だとか。
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▲左の大きな石が「光琳石」

続いて鞍馬口界隈を散策。京都を焼いた「応仁の乱」勃発の地とされる「上御霊神社」へ。
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「御霊」とは怨霊のこと。上御霊神社には平安時代から最も恐れられた怨霊の一人「早良親王」が祀られています。門の横には、「応仁の乱勃発地」という石碑も。

さらに、公家の西園寺家ゆかりの「西園寺」、山門を額縁のようにして比叡山が望める「天寧寺」、六地蔵めぐりの一つである「上善寺」を訪れました。
西園寺の梵鐘には、不思議な穴がいくつか空いています。これは、太平洋戦争中におこなわれた金属供出の際に、この梵鐘の材質が適性かどうかを調べた跡。多くの寺院の梵鐘が戦争中に失われたり行方不明になったりしましたが、西園寺の梵鐘は、戦後元の寺に戻ってきた数少ない例なのだそうです。
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▲不自然に穴が開いた西園寺の梵鐘
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▲門の向こうに比叡山が見えるので、天寧寺の山門は「額縁門」ともいわれます・・・が、この日はあいにくの天気で見えず!
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▲来年8月の「六地蔵めぐり」まで、お出かけ中らしい上善寺のお地蔵様

そして最後に、世界遺産「下鴨神社」へ。下鴨神社は、正式には「賀茂御祖神社」といい、古代豪族の賀茂氏の氏神を祀っている京都でも最も古い神社の一つ。平安京遷都後は、王城鎮護の社として社殿も整備され、朝廷はじめ公家や武家の崇敬を集めました。境内を覆う森は「糺の森」と呼ばれ、平安京以前の生態系を維持している貴重な自然の森です。今年の4月には式年遷宮も行われ、あの「そうだ 京都、行こう。」の夏のキャンペーンポスターにも選ばれました。
境内の東側、御手洗神社へ向かう橋のたもとにあるのが「光琳の梅」。この梅が尾形光琳の傑作「紅白梅図屏風」のモデルとなったといわれています。教科書にも出てくる有名な屏風絵に描かれている木が残っているというのが、さすが京都!ですね。
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▲下鴨神社の楼門
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▲次は花の季節に訪れたい「光琳の梅」

この日は小雨がしとしと降っていて、暑くもなく寒くもなく、風情のある街歩きを楽しめました。メジャーな観光地だけでなく、京都に住んでいても知らなかった意外な穴場スポットをご案内するらくたびプロデュースのツアー。今後も是非ご期待ください!

フクロウ

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