イベントレポート - Foret

豊臣秀吉の栄華を求めて レポート

紙の箱づくり体験教室 レポート

創業120年以上を誇る紙製品の老舗「鈴木松風堂」で、和紙を使った「紙の箱づくり体験教室」を開催いたしました。会場となったのは、京情緒あふれる町屋造りの体験工房。さすが紙製品の専門店だけあって、工房の中は、テーブル、椅子、さらには掛け時計に至るまで、すべて紙で出来ていました。
写真

まずは講師の先生から、鈴木松風堂の歴史についてのお話しを聞きました。私たちが普段よく目にする紙で出来た筒、いわゆる「紙管」は、実は鈴木松風堂が初めて作ったものなんだそうです。明治時代に呉服の巻芯に採用されて以来、今では包装資材やパッケージ、店舗ディスプレイなど、様々なシーンにおいて無くてはならない存在になっていますよね。改めて、ものづくりの町・京都の魅力を再発見するようなお話でした。
写真
そして当日は、大・中・小3つの大きさの箱づくりにチャレンジしました。用意された色とりどりの和柄がプリントされたキレイな和紙を使い、先生のレクチャーを受けながら紙の箱づくりのスタートです。
まずはハケを使って和紙の裏面に糊をたっぷり塗っていきます。全体に柄が浮き出てくるまで塗り込んだら、続いては指を使って、隅っこまでまんべんなく平らになるように糊をのばします。
糊をしっかり塗り終わったら、和紙の端から紙管を転がすようにして、しっかりと巻き付けていきます。
きれいに巻けたら、フチをくっつけて、紙管の底をフタするためのメンコ(円形の紙)をはめ込みます。
底にすき間ができないようにしっかりはめ込むのがポイントです。
紙管に底ができたら、次はひとまわり小さい紙管をはめ込み、これで本体部分は出来上がり。
同じ要領で、次はフタの部分を作っていきます。フタの貼り合わせは、本体よりもずっと細かい作業で難易度も上がるため、なかなか思ったように上手くいきません。先生にちょっぴり助けてもらいながら、ようやくフタの部分も完成しました。ここまで来れば、作った箱を乾燥機に入れて完成を待つのみ。
(ちなみに乾燥機も紙で出来ていました!)
写真
次は、中サイズの箱を作ります。2つ目からは、参加者のみなさんもずいぶん手慣れた様子で、手際よくテキパキと作業を進めていきます。自分で作った作品をケータイで「パシャリ」という光景も見られました。少々上手くいかなかった部分は、先生が微調整してくれるので問題なしです。

乾燥が終わったら、仕上げに入ります。フタの天板部分の中心にボンドで「豆紙管」を貼り付けます。
その上から絵柄の付いたメンコにボンドを塗って、フタの上にしっかり貼り付けたら完成です。
写真

お持ち帰りの際は、大・中・小3つの大きさの箱を入れ子にして、すっきりコンパクトに。
ご自宅に帰ってから、箱の使い道をあれこれ考えるのも、手作りならではの楽しみのひとつですね。
和柄の小物に囲まれて生活すると、なんとなくホッとした気分になりませんか?これからも素敵な日本の伝統工芸を、大切にしてきたいと感じられた一日でした。

フクロウ

過去の記事
最上部に戻る▲
トップページに戻る▲
(C) KYOTO TOYOPET