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禅寺 勝林寺 写仏体験 レポート

近衛邸「糸桜」と隠れた社寺を訪ねて レポート

京都には、たくさんの桜の名所と呼ばれるところがありますが、今回は、知る人ぞ知る素敵な桜が見られるスポットをらくたびさんにご案内いただきました。

まず訪ねたのは「本満寺」。お寺の名前を聞いても桜とイメージが結びつかない方もいらっしゃるかもしれませんが、この寺の境内にある枝垂れ桜は、京都銀行の「I Love Kyoto」キャンペーンでも採用されました。ほぼ左右対称で、地面まで垂れ下がった枝が風に揺れる様は、まさに幽玄の美。また、枝の中に立つと、桜の木に包まれるような不思議な感覚が味わえます。
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▲上:幹はほっそり、枝はしなやかで美しい本満寺の枝垂れ桜
下:枝垂れ桜の“中”に入るとこんな感じ

その後、「阿弥陀寺」に立ち寄りました。阿弥陀寺には、織田信長や信長の嫡男・織田信忠、家臣の森蘭丸の墓があり、各地に存在する“信長の墓”の中ではもっとも信憑性が高いと言われています。ちなみに、本満寺も阿弥陀寺も今は「寺町通」沿いにありますが、もともとは別の場所にあったのを寺院の力を削ごうとした豊臣秀吉に移転を命じられて、現在の場所に移ったんだそうです。それが「寺町通」の由来にもなったのだとか。
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▲意外と小さな墓石の信長の墓
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▲家臣の森蘭丸の墓は、弟の坊丸・力丸たちと仲良く並んでいる

続いて訪れたのは、京都五山の第2位の格式をもつ臨済宗相国寺派の大本山「相国寺」。室町幕府3代将軍の足利義満が建てた寺で、あの有名な金閣は、実は相国寺の塔頭の一つなんだそうです。相国寺には、「宗旦狐」を祀った神社があります。宗旦狐というのは、昔相国寺に住んでいたお茶好きの狐で、千宗旦に化けてしばしば茶席に現れたことからそう呼ばれるようになったとか。宗旦狐は、他にも僧侶に化けて托鉢をするなど、寺の財政難を助けるため尽くしたため、人々に愛され、社をたてて祀られたのだそうです。
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▲上:相国寺法堂。天井には「鳴き龍」で有名な狩野光信による龍図が描かれています。
下:宗旦狐を祀った「宗旦稲荷」

今回のハイライトは、「京都御苑」。この時季は、桃と桜の花がダブルで楽しめるお得な季節。まずは「近衛邸跡」で、通称「糸桜」と呼ばれる枝垂れ桜を堪能しました。
五摂家筆頭という格式をもつ近衛家は明治維新後に東京に移りました。現在はその跡地が残るだけですが、そこに植えられている枝垂れ桜はかつての優雅な趣を伝えています。
 明治になるまでは、多くの公家の屋敷が建ち並んでいた京都御苑。今では、屋敷の建物はほとんど無くなってしまいましたが、庭園に植えられていた木々がそのまま残っているエリアも点在しています。現代的な建物が視界に入らず、街の喧騒も耳に入らないので、ゆったり散策を楽しめました。
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▲近衛邸庭園跡の池に垂れかかる糸桜
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▲ちょうど満開を迎えていた桃の花
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▲今でも茶席などで使われている九条邸跡の「拾翠亭」

今回のらくたびツアー、実はちょっとだけコースの距離が長かったのですが、天候にも恵まれ、楽しみながら街歩きができました。これからも京都が再発見できるらくたびツアー、どんどん企画していきますのでお楽しみに!

フクロウ

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